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『おおいた織物こぼれ話⑧』日代木綿
週末の別府は
梅雨の晴れ間が広がり
過ごしやすくなりました。
『おおいた織物こぼれ話⑧』日代木綿_e0292988_15405197.jpg
さて、教室お休み中に始めた
プチ連載『おおいた織物こぼれ話』
五月以降中断しておりました。
『おおいた織物こぼれ話⑧』日代木綿_e0292988_22044942.jpg
昭和40年発行の民芸手帖(通巻第90号)に
大分県の日代木綿の報告を見つけた前回。
『おおいた織物こぼれ話⑧』日代木綿_e0292988_22060729.jpg
大正14年から全国の品評会に連続入選し、
県知事表彰を受けた生産者夫婦を紹介。
日代木綿の活況を伝える内容までお伝えしました。
今日はその続きの話です。
(以下、民芸手帖からの抜粋です)
『おおいた織物こぼれ話⑧』日代木綿_e0292988_22065184.jpg
昭和に入ると機械織りに押され始め
次第に減産となっていく。
殊に日支事変(日中戦争)に突入して後は
藍玉、綿糸の不足はもちろんのこと
織機の金具まで供出の対象となるに及んでは
もうどうすることも出来なくなった。
『おおいた織物こぼれ話⑧』日代木綿_e0292988_22070980.jpg
こうして日代木綿の名は、
一時の夢にも似て儚く、
その幕切れはあまりにも無惨であった。

戦後復興の声はあったものの
石田才一の死と共に、完全に後を絶ってしまい
今は見る影さえ無い。

◇日代木綿における、織り・染めの特徴

日代木綿はほとんど縞物であった。
絣織りは自給上僅かに織られた程度で
絵絣にいたっては極めて稀であった。
『おおいた織物こぼれ話⑧』日代木綿_e0292988_22075196.jpg
糸はたいてい近所の紺屋で染め、
藍が主で浅黄、鼠、茶等
数種の植物染料で染めたものであった。

絣織りや絵絣ができたとはいっても
糸はすべて既製品を求めたもので
ユニークな織は無かった。
『おおいた織物こぼれ話⑧』日代木綿_e0292988_22080826.jpg
◇販売・販路

販売にあったては、
共同出荷するまでにいたらず
めいめいが注文によるとか、
行商人の手を経るとかした。
『おおいた織物こぼれ話⑧』日代木綿_e0292988_22082946.jpg
最大の販路は、南九州方面への
出稼ぎの際の商品として扱われたことによって、
近村よりもむしろ他地方の消費が多かった。
日代木綿の名を知らないのも
一つにはこんな所にも
理由があるのであろう。
(次回に続く)

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# by teorimonogatari | 2020-06-21 22:12 | おおいた織物こぼれ話 | Comments(0)
Hさんのヤノフ織&Fさんの紬織
織物教室を再開しました。

お休みの間にお家で織っていた
生徒のみなさんの素敵な作品を
少しご披露しますね。
Hさんのヤノフ織&Fさんの紬織_e0292988_15312488.jpg
二月ごろから
大事をとって長めにお休みしていたHさん。
教室で二重織の基礎の勉強を終えていたので
おこもり中にヤノフの織物の本で
じっくり自習したそうなんです。
見事な作品を沢山持ってきてくれました。
Hさんのヤノフ織&Fさんの紬織_e0292988_15291920.jpg
Hさんのヤノフ織&Fさんの紬織_e0292988_15295088.jpg
図案を拡大コピーして、まず小さな作品で練習。
自信がついて「大物もできそう・・」となり
こつこつ織重ねた成果だそうです。
Hさんのヤノフ織&Fさんの紬織_e0292988_15301375.jpg
Hさんのヤノフ織&Fさんの紬織_e0292988_15303007.jpg
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見事な仕上がりに、ポーランドに行ってきたの?と
思わず錯覚してしまいそう。
Hさんのヤノフ織&Fさんの紬織_e0292988_15305541.jpg
真面目に織に向き合う
Hさんには脱帽です。

Fさんも少し長めのお休み組です。
お家でしっかり織に向き合い
紬着尺を仕上げました。
織への真摯な姿勢を感じる作品。
Hさんのヤノフ織&Fさんの紬織_e0292988_15314929.jpg
草木で染めた黄色と
カーキがかった緑の細い縞。
美しい色合いです。
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糸も何種類も合わせて
深みのある生地感に。
仕立て上がりが楽しみですね。


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# by teorimonogatari | 2020-06-18 15:38 | 教室 | Comments(0)
アートシーン・志村ふくみさん
今朝の『日曜美術館』
後半のアートシーンは
今まで放送された
志村ふくみさんの映像を
再編集したものでした。
アートシーン・志村ふくみさん_e0292988_11423271.jpg
改めて精緻で瑞々しい色を拝見していると
気持ちがスーッと落ち着くのを感じます。
アートシーン・志村ふくみさん_e0292988_11425461.jpg
7月4日から8月30日まで
姫路市美術館に於いて
志村ふくみ展
―滋賀県立近代美術館コレクションを中心に―
が開催予定です。
アートシーン・志村ふくみさん_e0292988_11433967.jpg

番組の最後に流れた
95才、志村さんからのメッセージ。
情報に一喜一憂してしまいがちな最近の私は、
背筋が伸びる思いでした。
アートシーン・志村ふくみさん_e0292988_11441728.jpg
すみません、時間が間違っていました。
訂正です。アートシーンは来週6月7日ではなく
本日5月31日20時45分頃から再放送でした。
ホームページから見逃し配信もあります。

志村さんからの言葉に
直接触れてみませんか?

(織物こぼれ話はまた次回に・・)
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# by teorimonogatari | 2020-05-31 11:48 | 感想雑記 | Comments(0)
尺間神社&織物こぼれ話⑦
前回、長い階段に気後れして
あきらめた尺間神社でしたが
23日の土曜日に家族の協力を得て(笑)
チャレンジしてみました。
尺間神社&織物こぼれ話⑦_e0292988_12581583.jpg
狭い敷石の階段。
崩れている処もあり
足場はかなり悪かったです。
高齢の方には 
ちょっとお薦め出来ない険しさです。
手すりも途中で無くなるので
それを補うためにロープが張ってあり
しっかり掴みながらのぼること235段(たぶん)。
尺間神社&織物こぼれ話⑦_e0292988_13401978.jpg
野イチゴの生える
緩やかな傾斜の小径を抜けると
鳥居の先に二本の立派な樹木。
さらに奥に尺間神社が表れました。
静かな佇まいです。
尺間神社&織物こぼれ話⑦_e0292988_13404686.jpg
二本の木はおそらく御神木でしょう。
厳かな感じです。
尺間神社&織物こぼれ話⑦_e0292988_13413464.jpg
尺間神社&織物こぼれ話⑦_e0292988_13405965.jpg
心地良い木漏れ日と風。
上がった甲斐がありました。
尺間神社&織物こぼれ話⑦_e0292988_13422279.jpg
帰路、下り中ほどで靴紐が解け
下向きに撮った画像です。
急な勾配を感じていただけるかな?

◇本日のおおいた織物こぼれ話

ネットの古書店で見つけた
『民芸手帳』(通巻第90号)昭和40年発行
今までで一番古い資料になりました。
尺間神社&織物こぼれ話⑦_e0292988_12192697.jpg
特集・木綿織物の一つとして
お目当ての
大分県の日代木綿のレポートがありました。

☆『日代木綿探訪』(ひじりもめんたんぼう)
筆者は橋迫春樹氏。内容を要約してみます。

昭和40年に外村吉之助によって
熊本に国際民藝館が設立される。
外村は九州各地の工芸蒐集活動を精力的に行う。
尺間神社&織物こぼれ話⑦_e0292988_13451679.jpg
筆者は外村に同行して大分県、日代を訪問。
当時すでに日代村は
津久見市(つくみし)に編入されて存在せず。

日代木綿が発足したのは大正10年ごろ。
村長、石田才一の着想に基づくもので
彼の情熱に動かされ村を上げての機織りとなった。

初めは「高機」のみによって織られていたが
量産を目指して「足踏機」(半自動織機?)を加え
次第に盛んとなった。
最盛時は「高機」70台「足踏機」30台からなり
農繁期の仕事のできないことを除いても
年間35000反に達したという。
尺間神社&織物こぼれ話⑦_e0292988_13454742.jpg
大正14年の第1回品評会以来連続入賞し、
県知事表彰まで受けた小川陸治、チズ夫妻は
感無量の様子であった。

このように
日代木綿の活況が伺われる記述がありました。
(次回に続く)
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# by teorimonogatari | 2020-05-27 13:49 | おおいた織物こぼれ話 | Comments(0)
織機組み立て&こぼれ話⑥
6月からの再開に備え
いろいろ工房の準備中です。

今日は預かっていたKさんの
アッシュフォード、テーブルルーム
8枚綜絖を組み立てました。
織機組み立て&こぼれ話⑥_e0292988_22065502.jpg
織機組み立て&こぼれ話⑥_e0292988_22071728.jpg
テーブルルームの組み立ては久しぶり。
少しずつマイナーチェンジされていて
ちょっとした改善点に、いつも企業努力を感じます。
織機組み立て&こぼれ話⑥_e0292988_22074078.jpg
綜絖部分の木材が、少し柔らかくなり
木ネジが入り易くなっているみたい。
織機組み立て&こぼれ話⑥_e0292988_22075436.jpg
Kさんは今まで4枚綜絖で織っていました。
そろそろ8枚に挑戦したい!ということで
7月頃から取り掛かれそう。楽しみですね。

◇本日の『おおいた織物こぼれ話』

さて前回、岡村吉右衛門氏著「庶民の染織」の中に
「大分県―日代に縞及び絣物があった。」
という一文をみつけました。

日代(ヒジロ)とは?・・・
調べてみると県南部にある津久見市に、
かつて日代村があったことが判りました。

津久見の郷土史を県立図書館で調べてみると
戦前、日代村に石田才一という村長が有り、
農閑期の人々の仕事として織物を導入するなど
優れた手腕のある人だったようです。
小学校に石碑も建立と記述がありました。

後日、津久見市に石碑も確認に行ったんです。
もう10年ぐらい前なので、画像は残っていませんが
確かに石碑が残っていました。

ただそれ以降、ネットなどでいろいろ調べても
日代の織物の情報は全く出てきませんでした。

しかたなく1、2年はそのままにしていたのですが
懲りずにある日、
某オークションで検索すると
古書店の蔵書が出てきました。

『民芸手帳』11月号―特集・木綿織物
織機組み立て&こぼれ話⑥_e0292988_12192697.jpg
 
目次の画像に
「日代木綿探訪・・・橋迫春樹」とあります!
早速取り寄せてみることにしました。(次回に続く)

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# by teorimonogatari | 2020-05-23 22:11 | おおいた織物こぼれ話 | Comments(0)